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丹精こめた私達の
をご紹介します

 
 


豊後おおやまの地で梅作りをはじめて三十

余年になりました。 おいしい梅干をみなさ

んに食べていただきたいと加工に取り組ん

で懸命になっています。 我が家の梅園で

とれた完熟の『南紅梅』を有機栽培した紫

蘇で色づけし、塩は、ミネラルを多く含む『

いそしお』を使用しています。 できる限り減

塩でと、工夫をいたしておりますが、苦労の

多いいところです。

一粒一粒の梅に心を込めて梅干に作り上げました。

ご賞味いただければ、まことにありがたいことだと、感謝申し上げます。

平成7年11月、4年に一度、大山町で開かれる全国梅干コンクールでは、最優秀賞を頂

戴し、身に余る光栄でございました。

これからも、梅干作り一筋に精進を重ねていきたいと思っています。

何卒宜しくお願い申し上げます。

 
 
 

                 
 
の花を愛で、その実を味わい、古木までもいとしみ尽くす


今、大山の農産物はエノキ ダケをはじめ、ハーブや 野菜など新たな活路がどんどん広がっている

でも、やは り大山のシンボルであり住民の心に咲きつづけているのは 「梅」である。

4年前からこの町では、「梅干し日本一」 を決めるコンク ールを始めた。

今年はその第 2回(4年に1度開催)、全国 約1200点もの応募の中から、見事に1位に輝いたのは大山町

の矢野豊香さんだった。 「当然」と思われるが、 そうではない。第1回は群馬の人だった。

矢野さんは言う。 「30年前、家でも梅を作り 始めました。情熱や夢を持ってましたよ。でも、年がたつうちエ

ノキダケ に転換して、。梅への思いも 薄くなっていきました。これじゃやだ。あのころの夢にかけた思いをも

う一度取り戻したい・・・。そう思って、丹精して漬けて、応募したんです。

矢野さんの梅干は、色・風味・柔らかさとも文句の付けようがない出来映えだったという。

梅は布染めや器にも生まれ変わっている。矢野千恵子さんは梅の木屑を煮出して布を染め、ふきんや敷物

に仕上げる。 ほのかな紅が遠い日の花を思 わせる、優しい染めだ。古くなって切り倒した老木をくりぬいた

風雅な木の器も試作さ れている。どれも皆、人々が 梅をいとしむ気持ちから生まれたものだ。 大山には大

きな宿はない。 ここを旅行や見学で訪れた人は、民宿や普通の民家に止めてもらう。 家々では、そこの主

婦がつけた梅干や蜜漬などを振舞われる。皆、内心「私のが一番」と自負しているだろう。 きっとそうなのだ。

30年前、大山に植えられた梅は、今、人の心にしっかり根をおろしている。

旅の情報誌■プリーズ1996年5月号より
■心を込めて梅干を作る豊香さん